大阪府警は25日、交流サイト(SNS)を通じたロマンス詐欺の手口で、府内の70代女性と60代女性が計約2億7千万円をだまし取られる詐欺被害に遭ったと発表した。
府警によると、昨年9月、70代女性がSNSに投稿したガーデニングの写真に「56歳の世界保健機関(WHO)の船医」を名乗る男から「あなたの花はすてきだ」とメッセージが届いた。
男は米ミシガン州在住で北海で航海中とし、「勤めていた会社の退職金が船に乗って受け取れない」「航海中に海賊に襲われた」などといって、女性に退職金の受け取りや娘への仕送りを依頼。女性は今年11月まで103回にわたり、指定口座に計1億980万円を振り込んだ。
60代の女性医師は、今年5月に言語交換アプリを通じて東京在住のスペイン人を名乗る男と知り合った。男は女性のことを「妻」と呼び、暗号資産(仮想通貨)の取引を勧め、女性は計約1億7千万円を振り込んだ。
このほか府警は、府内の60代男性2人も警察官などを装う特殊詐欺で計約6800万円をだまし取られたと発表した。