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斎藤知事、深夜チャットダメ出しで職員は即謝罪 「異常だ」と驚く百条委委員

産経ニュース 2024年8月30日 18時0分

兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑などを文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。委員らはチャットの履歴をもとに、斎藤氏が深夜に職員らに〝ダメ出し〟を繰り返し、職員らが即座に謝罪するなどしていたとして「異常だ」と非難。斎藤氏は「改める」などと述べたが、知事の叱責を恐れて対応に追われる職員たちの姿が浮かび上がった。

百条委の委員は昨年夏、斎藤氏が電子商品券「はばタンPay+」を周知するために作成した広報用うちわに自身の顔写真や文言を掲載するようにチャットで指示した時間が、午後9時20分ごろだったと指摘。その後、午後11時過ぎまでやりとりが続いており、「翌日の朝、関係者を集めれば30分で決まる内容だった」と指摘した。

これに対し、斎藤氏は、チャットのメンバーは「勝手知ったる仲」だとし、「事業について早めに伝えた方がいいと思った」と弁解した。

また、別の日の午後11時ごろには、米のバーニー・サンダース上院議員(82)の政策について分析を依頼する内容のチャットを投稿。翌朝午前6時に職員から「承知しました」と返答があり、百条委の委員は「異常だと思う」と非難した。

このほか、兵庫県立美術館の休館や、別のイベントの開催日程についての報告がなかったとして午前0時過ぎに職員を追及する投稿を送るなど、斎藤氏による深夜の〝ダメだし〟が常態化していたと強調。斎藤氏は「負担を感じていた職員がいるならおわびしたい」と陳謝した。

日常的に業務負担が増えるやりとりが繰り返されていたとの指摘に対し、斎藤氏は「チャットは電話と異なり、見たときに反応できる。知事としてのアウトプットの出し方だった。伝え方ややり方がよくなかったのなら改めていく」と淡々と述べた。

また百条委の委員は、複数の職員が参加するグループチャットの中で、特定の職員をやり玉に挙げて非難する投稿があったことに言及。委員が「職員と知事との関係悪化の要因となり、職員にも広まってしまう。自分で自分の首を絞めている」と苦言を呈する場面もあった。

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