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「ハイテク犯罪対策室」設置 複雑化するサイバー犯罪に対する捜査が本格化 警視庁150年 105/150

産経ニュース 2024年11月10日 8時0分

平成7年にウィンドウズ95が日本で発売され、インターネット時代が到来した。利便性が向上する一方、ネット空間は匿名性を悪用した犯罪が横行する無法地帯となっていた。顕在化し始めたネット犯罪に対抗すべく警視庁は10年、生活安全総務課に「生活安全ハイテク犯罪対策室」を設置し、相談対応や捜査支援、捜査手法の研究にも乗り出した。

当時、ネット上では、児童ポルノや買春、薬物売買などが横行。コンピューターシステムに侵入しデータを盗む〝情報の窃取〟も問題化し、12年に不正アクセス禁止法が施行され、対策室も再編を経てハイテク犯罪対策総合センターとなった。22年には「イカタコウイルス」と呼ばれるウイルスで、感染したパソコン内のデータを破損させた男を摘発した。

近年は、インターネットが生活に欠かせない存在になる一方で、犯罪も巧妙化。後を絶たないフィッシング詐欺やSIMカードを不正入手してスマートフォンの電話番号を乗っ取る「SIMスワップ」、マネーロンダリング(資金洗浄)には暗号資産が使われている。

23年に現在の「サイバー犯罪対策課」となり、専門知識を持つ「サイバー犯罪捜査官」など、約200人体制で捜査に当たる。同課は今年、生成AI(人工知能)を悪用してウイルス作成をした男を摘発。サイバー空間の安全を守るため、最新の捜査手法を用いながら、次々と新たな手口が生まれるサイバー犯罪の全容解明に挑み続けている。(橋本愛)

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