キャバクラなどに使うため、下請け業者を使って勤務先に架空の代金を請求して損害を与えたとして、警視庁捜査2課は20日、背任の疑いで、建設業の高松コンストラクショングループ関連会社「東興ジオテック」（東京）の元社員、山本佳則容疑者（50）＝福岡市姪浜駅南＝を逮捕した。同課は認否を明らかにしていない。
捜査2課によると、山本容疑者は同社で工事に関する責任者を歴任。容疑者は工事の下請け3社に「仕事をとるために接待費用が要る」などとして現金を要求。3社は工事代金に自社の取り分も含めた架空の人件費などを盛り込んで別の下請け業者へ請求し、その別業者は東興から水増しされた工事代金を受け取っていた。
この手法で刑事事件としての時効分も合わせ、平成28年12月～令和4年1月ごろ、東興に約1億3000万円を支払わせたとみられる。容疑者はこのうち約6000万円をキャバクラ、ラウンジ代やオンラインゲームの課金などに使った疑いがあるという。
逮捕容疑は広島CE支店工事担当部長を務めていた2年1月～3年9月ごろ、東興へ約1800万円を支払わせ、損害を与えたとしている。