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「それは委員の個人的ご意見」斎藤知事の発言に会場ざわつく 兵庫県議会百条委証人尋問詳報(7)

産経ニュース 2024年9月6日 18時51分

《兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡る6日の県議会調査特別委員会(百条委員会)。斎藤氏本人に対する証人尋問が行われ、奥谷謙一委員長に続き自民党会派の委員が質問する》

《この問題では、県議会が6月に百条委設置を決める直前、当時副知事だった片山安孝氏が、最大会派の自民の県議と面談。自らの辞職と引き換えに、百条委の設置案を提出しないよう求めていたことが発覚している》

委員「6月7日夕、片山氏が当時の議会運営委員会の委員長の部屋を訪ねた。どんな話があったのか知事、お分かりですか」

斎藤氏「百条委の関係を『こうしてほしい』と言ったと事後に議会で指摘されたときに知りました」

委員「『自分の首をかけてもいいから百条委の設置をやめてくれ』と(片山氏から)依頼があったことが公になっている。これは本当に片山氏の単独行動か」

斎藤氏「そうですね。私は事前に『そうしろ』とも言っていない」

委員「実は同時期だが、議会関係者に知事からも『百条委員会を何とかやめてほしい』という動きが入っていたとの話を聞いていますが、そんなことはないですか」

斎藤氏「えっと、定かには記憶していないですけど、それはやっぱりわれわれとしては、内部調査を含めてしっかりやってきましたし、第三者委員会も設置しているということで、そこで(調査を)やらせていただきたいという思いで、いく人かの議員にもしかしたら電話して、『第三者委員会でやらせてもらえればいいな』というふうに言ったことはあると思います」

委員「いく人かというのは、何名の方に、できれば名前も教えて」

斎藤氏「ちょっと記憶がないですね」

委員「百条委をやめてほしいという話を親しくもない議員にはしないはず。親しい議員を思い出せませんか」

斎藤氏「百条委より第三者委員会でしっかり(調査を)やっていきたいので、『なんとかその方向でご理解いただければ』と話した記憶はありますが、どなたに電話をしたかは今、定かに思い出せない」

委員「人数も無理か」

斎藤氏「間違ったことを言うと誤解も生むので、人数も含めて覚えていない」

委員「議員の対応は」

斎藤氏「あまり覚えていないが、それぞれの会派の状況とかそのへんをおっしゃっていたように記憶はしている」

委員「片山氏の言動は、知事の『できたらとめてくれたら』という軽い雰囲気の行動ではないと思う。知事も電話したというのは、何とかならんかという強い気持ちだったのではないか」

斎藤氏「最終的には議会の判断なので、それは私は議会が判断したならば、対応しないといけないと思っていた。何が何でもということではなかった」

《委員は、百条委の設置が決まって以降、片山氏が複数回にわたって斎藤氏に辞職を進言したことを疑問視する》

委員「百条委をそれほど恐れる気持ちが分からない。告発文書(への対応)は何ら問題ないと言っているのに。『一緒に辞めましょう』と(当時の)副知事から言われるほどの何かが明らかになることを恐れるのか」

斎藤氏「いや、私は特に恐れてはいないです。百条委が開催されれば第三者委員会を含めて、きちっと対応していくつもりでいましたから、(当時の)副知事が言っていたのは職員の負担が重くなるということで、あとは政治情勢含めて『知事、厳しくなりますよ』と。だから『今だったらやめて色々な対応ができますよ』と複数回進言をいただいたということです」

委員「(職員を対象に実施した)アンケートへの協力の様子を見ても、百条委への(職員の)負担ではなく、真相解明をわれわれは求められている。実感していますよ。みんな」

斎藤氏「あっそれは委員の個人的なご意見かと思いますけれども」

《斎藤氏の発言に会場はざわつく》

斎藤氏「当時の片山副知事の発言の意図としては、『職員の負担が大変になるし、知事の政治的なことも厳しくなるから、今いったん辞職してはどうですか』ということだったと私は申しあげたかったので。職員がアンケートに協力いただいているとか、そういったところまで否定するつもりはなくて、そこは大変きちっとしていただいていることは感謝申し上げます」

《質問は別の委員に移り、尋問が続く》

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