自民党の佐藤正久参院議員(64)に「安倍晋三を斃すことができました」「今度は、あなたの番です」などと記した手紙を送ったとして、警視庁捜査1課は脅迫の疑いで、北海道立雄武高校教諭、池村啓容疑者(65)=紋別郡雄武町雄武=を逮捕した。調べに対し「佐藤議員の言動が日本国憲法や基本的人権をないがしろにしていると立腹していた」と容疑を認めている。
逮捕容疑は令和4年7月27日ごろ、東京都千代田区の参院議員会館にある佐藤氏の事務所宛てに、同月に安倍晋三元首相=当時(67)=を殺害した山上徹也被告(44)の名前を「わが教祖」と挙げながら「首を洗って待っていなさい」などと記した脅迫状を送ったとしている。
捜査1課によると、脅迫状は封筒に入れられ、差出人として実在する自民党所属の北海道議の名が書かれていた。事務所は4年8月に警視庁に相談。捜査の結果、封筒などの特徴から北海道内の公立学校教員が関与した可能性が浮上し、池村容疑者を特定した。
4~6年にかけて、佐藤議員のほか複数の国会議員に山上被告の名を挙げて殺害をほのめかす手紙が届く被害があり、同課は余罪を追及する。