京王電鉄は、2人の車掌が東京都内で走行中の京王線の乗務員室で乗務中、それぞれ私用のスマートフォンを使っていたと発表した。2人ともゲームをしていたという。社内規定で乗務中は私用のスマホの所持を禁止しており、同社は「ご利用のお客さまにご迷惑・ご心配をおかけしましたことを心よりおわび申し上げます」などとコメントしている。
同社によると、昨年12月31日午前7時10分ごろ、京王線高尾駅ー山田駅間で、乗務員室の車掌が走行中に私用スマートフォンを約6分間操作したという。
乗客から同社に情報提供があり、発覚した。車掌は衛星利用測位システム(GPS)を利用した位置情報ゲームをしていたことを認めた。この車掌は過去にもスマートフォンの操作で車掌業務から外れる処分を受けていた。
また、1月6日午後3時半ごろ、京王線笹塚駅から明大前駅までの区間で別の車掌が2分間にわたり、私用スマートフォンでパズルゲームをしていた。乗客がX(旧ツイッター)に投稿し、同社の調査で本人が不正を認めた。この車掌は「以前からゲームをしていた」と話しているという。2件とも事故や遅延などのトラブルはなかったとしている。
同社は、2人の車掌を社内規定に基づき処分する方針。全乗務員に対して私用スマートフォンの所持禁止を徹底するとしている。
同社は、車掌などの乗務員は、乗務中、私用スマートフォンの所持を禁止している。車掌は走行中も計器や周辺の安全確認を行うほか、無線対応などを業務をしなければならない。(高木克聡)