長野市のJR長野駅前で男女3人が刺されて1人が死亡、2人が負傷した事件の容疑者逮捕から一夜明けた27日、現場近くの長野市内の小学校では、警察官や保護者らに見守られながら、児童が通常通りに登校した。
事件は22日夜に発生。犯人が凶器をもったまま逃走していたため、長野県警や保護者、学校職員らは警戒を強めていた。
容疑者宅近くの小学校では、事件を受け全校児童の約1割が学校を欠席していた。犯人が逮捕されてから初の登校となった27日朝、児童は門の前に立つ警察官や教員にあいさつをしながら登校した。
小学校職員の男性は「(犯人が)逮捕されて安心した」と笑顔を見せる一方、「(容疑者宅が)近いということで、他の職員とともに子供たちのケアをしたい」と語った。娘の付き添いをしていた30代女性は「いざというときに子供を守れるように、学校には日頃から防犯対策をしてほしい」と話した。
別の小学校では、27日まで教員らが付き添った集団登下校に変更し、犯人逮捕後でも児童らの心の安全を優先した。下校時の付き添いに来ていた50代女性は「こんなのんびりしたところでも(事件が)起きるのかと思い、(逮捕されて)安心という感じではない」と語った。(前島沙紀、塚脇亮太)