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兵庫知事、特産ワイン「折を見てお願い」 元局長の音声データ 百条委で取り扱い決定へ

産経ニュース 2024年7月16日 20時11分

斎藤元彦兵庫県知事のパワハラ疑惑などを調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)の奥谷謙一委員長は16日、最初に問題を告発し今月7日に死亡した元県西播磨県民局長の男性(60)が残した疑惑に関連する音声データを確認したと明らかにした。男性が19日の百条委での質疑応答のために準備していた陳述書の提出も受けた。百条委で資料として扱うか今後協議する。

男性は「一死をもって抗議する」「百条委を最後までやり通してほしい」という趣旨のメッセージも残しており、遺志を受けた遺族が一連の資料を議会側に提出した。

音声データは、斎藤氏が過去に県内に公務出張した際、同県上郡町の特産品のワインについて「まだ飲んだことがない」「折を見てお願いします」と所望するような発言が録音されていた。

男性は自ら作成した告発文書の中で「知事のおねだり体質」を指摘しており、これに関連するデータと位置付けていたとみられる。

斎藤氏は16日の定例会見で、音声データの事実関係について「詳細を承知していない。詳細が分かり次第、回答させていただきたい」と述べるにとどめ、発言した記憶があるかどうかも明確にしなかった。

一方、自身の進退については「現下の状況でも県政を一つ一つ前に進めていくことが私の責務だ」と改めて辞職を否定した。

14日には、令和3年の知事選で斎藤氏を推薦した自民党兵庫県連の末松信介会長(参院議員)が斎藤氏に「正しい決断をしていただきたい」と発言して辞職を事実上要求するなど、斎藤氏を取り巻く環境は厳しさを増している。末松氏の発言について、斎藤氏は「指摘を真摯(しんし)に受け止めたい」としつつも、続投の意向を重ねて強調した。

16日の百条委理事会では、男性の11ページにわたる陳述書や音声データについて、19日に開く百条委の次回会合で取り扱いを協議することを決めた。奥谷氏は「(男性の)思いをしっかり受け止め、調査に臨んでいきたい」と述べた。

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