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八王子スーパー強殺、発生から30日で29年 ホームビデオなどの提供呼び掛け

産経ニュース 2024年7月29日 18時4分

平成7年、東京都八王子市のスーパーマーケット「ナンペイ大和田店」で高校生など女性3人が射殺された強盗殺人事件は30日で発生から29年を迎える。目撃証言の少なさなどから捜査は難航。警視庁は証言に限らず、当時周辺で撮影されたビデオなどの提供も呼び掛ける。

事件は7年7月30日午後9時15分ごろ発生。閉店直後の店舗2階事務所で、いずれもアルバイト従業員の、高校2年、矢吹恵さん=当時(17)=と同、前田寛美さん=同(16)、パート従業員の稲垣則子さん=同(47)=が拳銃で頭を撃たれ殺害された。犯人は現在も検挙されず、警察庁は解決につながる情報に最大600万円の懸賞金を指定している。

捜査本部は現場の足跡から実行犯は1人と分析するが、明確な指紋やDNA型は見つかっていない。捜査関係者によると、今年4月、身元不明変死体の指紋、DNA型との照合で重要指名手配中だった上地恵栄容疑者=死亡当時(49)=の死亡が判明。それを受け、複数の未解決事件でも同様の照合を実施した。8年の「柴又女子大生殺害放火事件」や12年の「世田谷一家4人殺人事件」で一致がなく、犯人の生存の可能性が強まったが、八王子事件は証拠に乏しく、照合ができなかったという。

警視庁は新たに情報提供を呼び掛ける動画を制作。30日から発生現場のある八王子市内など都内17カ所の街頭大型ビジョンや、同庁公式X(旧ツイッター)アカウントで公開する。同庁では不審者の目撃情報に加え、事件の前後に現場付近で撮影されたホームビデオや写真の提供も促している。佐藤雅一捜査1課長は「3人がなぜ殺害されたのか、問い続けている。被害者と遺族のため、必ず解決したい」と話している。情報提供は八王子署042・621・0110まで。

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