わいせつ電磁的記録陳列の疑いで創業者の高橋理洋容疑者(51)が逮捕されたFC2を巡っては、わいせつ動画のほか、著作権法違反にあたる動画の違法アップロードなどが問題化。警察が投稿者を摘発するケースが相次いでいるが、創業者の摘発で運営実態にどこまで迫れるかが注目される。
FC2は1999(平成11)年の設立。高橋容疑者は過去のYouTube内の動画で、父親は「大阪で花屋をしていた」とし、社名の由来について「父親の会社の頭文字をとって、2代目ということで2をつけた」と説明。利用者の多くは日本人とみられるが、同社のホームページによると、会社の所在地は米ネバダ州ラスベガスとなっている。
ブログサービスの「FC2ブログ」で人気を集め、2007(同19)年に動画サービスを開始した。成人向け動画も投稿できることから、多くのネットユーザーの人気を集めてきた。ただ、視聴料を稼ごうと、違法なわいせつ動画配信が後を絶たず、警察当局の摘発との〝いたちごっこ〟が続いている。
令和2年に大阪府警が公然わいせつ容疑で摘発した夫婦は、複数の女性を出演させて2年半で約2億8千万円をわいせつな動画中継で稼いでいた。また、自身の性行為をライブ配信したとして、平成26年に京都府警に同容疑で逮捕された男は、半年余りで3千万円を売り上げていた。
違法動画の売買が相次いでいることから、令和4年には警視庁が大手クレジットカード3社に、FC2でのカード決済を停止するよう要請する事態にも発展している。