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兵庫・尼崎の介護施設で80代高齢女性に暴行 元介護士の68歳男を逮捕 兵庫県警

産経ニュース 2025年1月15日 14時22分

勤務していた介護施設で、入所者の80代女性に暴行を加え左腕の骨折などの重傷を負わせたとして、兵庫県警尼崎北署は15日、傷害の疑いで兵庫県尼崎市の元施設職員で介護士、谷口義之容疑者(68)を逮捕した。捜査関係者への取材で分かった。

捜査関係者によると、昨年2月14日未明、勤務先だった兵庫県尼崎市内の介護施設で、夜勤業務中に、入所者の女性に対し殴るなどの暴行を加え左腕の骨折など、全治3カ月の重傷を負わせたとしている。

事件があったのは、同市内の特別養護老人ホーム。同日朝、別の職員が女性がけがをしているのに気づき発覚した。女性は自力で移動や起き上がりができない「要介護4」で、右半身にまひがあったという。

女性の家族が昨年4月、同署に被害届を提出。施設は既に谷口容疑者を懲戒解雇している。谷口容疑者は約10年この施設に勤めていたという。同署は、谷口容疑者が女性に暴行した疑いがあるとして慎重に捜査を進めていた。

施設の担当者は、産経新聞の取材に「外部の専門家を交えた研修を行っていきたい」としている。

高齢者虐待 5年度の事案過去最多 要因に力の「アンバランス」

高齢者施設などの職員による高齢者への虐待は近年急増し、刑事事件に発展するケースも後を絶たない。今月6日には、岐阜県各務原市の介護施設に勤務する介護福祉士の30代男が、入所者の80代女性に頭突きし額にけがをさせたとして、傷害容疑で逮捕された。

厚生労働省によると、介護職員らによる令和5年度の虐待事案は前年度から3割増の1123件と過去最多を更新。統計を取り始めた平成18年(54件)から約20倍に急増している。

高齢者の虐待防止を研究する一般社団法人「日本高齢者虐待防止学会」理事長の池田直樹弁護士は、虐待の背景には「世話をする側」と「世話をされる側」という力のアンバランスが無意識的に生じることがあるためと指摘する。

高齢者が食事や排せつを失敗するなどして、スムーズに業務が進められない状況に陥った際に職員のいらだちが高じ「高齢者への攻撃的な行動につながるのではないか」と分析する。

対策として入所者と職員が「対等な関係を築くことが重要」とし、入所者や利用者に対して「さん」付けで呼ぶことを徹底することなどが効果的という。

その上で、身内への虐待が疑われる場合は証拠を集めた上で「施設の責任者や市町村の担当部署に相談をしてほしい」と話している。

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