アフリカ・コンゴ民主共和国でのコバルト採掘事業への投資をうたい、無登録で株式購入を勧誘したとして会社社長らが逮捕された事件で、社長らが「大手総合商社と取引がある」などと虚偽の説明をして投資を募っていたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁生活経済課は事業に実体はなかったとみている。
同課が金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで逮捕したのは、投資の仲介などを手がける「ReetJapanホールディングス」社長、李基道容疑者(39)ら男女6人。
捜査関係者によると、李容疑者らは勧誘の際、「ReetJapanは世界各地に支店があり、本社はビバリーヒルズにある」「(李容疑者は)投資用にジャンボジェット機20機を購入している」などと説明し、信頼を得ようとしていたとみられる。
一方、配当は初回で停止し、集めた金は他の投資に回したり、李容疑者のキャバクラでの遊興費などにあてていた。事業の説明資料は別会社のものを流用していたとみられるという。
同社はコンゴ民主共和国の採掘事業と称して代理店を介して投資を勧誘し、令和2年7月~3年8月、東京、大阪を中心に213人から約2億7千万円を集めたとみられている。