米国の人気歌手、レディー・ガガさんが平成23年3月に起きた東日本大震災の被災地のために直筆のメッセージを書いたティーカップとソーサーが、宮城県庁で常設展示されることになった。村井嘉浩知事が12日の記者会見で明らかにした。
このティーカップは震災の3カ月後に来日したガガさんが、東京都内で開いた記者会見で1度だけ使った。その際、ガガさんは「日本のために祈りを」とカップにサインし、キスマークを付けたうえで、「オークションにかけるつもりだ」と語っていた。
24年5月に開催されたオークションの結果、宮城県大崎市の歯科医、故弓哲玖(ゆみ・あきひさ)さんが601万1000円で落札。売り上げはすべて、米国へ留学を希望する日本の若者のために寄付されたという。
弓さんは25年2月20日にティーカップを宮城県に寄贈、その翌日の21日に他界した。その後、東北歴史博物で定期的に展示していたが、村井知事が「広く見ていただいた方がよいのでは」と提案し、県庁1階のみやぎカフェラウンジで展示することになった。ティーカップは光や薬品、熱で変化しないように特殊なコーティングを施している。
展示の開始は「3・11」前の2月25日から。「希望があれば貸し出すこともある」(復興支援・伝承課)という。