南海トラフ巨大地震を想定した陸上自衛隊中部方面隊の大規模防災演習「南海レスキュー2024」が13日、始まった。17日までの予定で、初日は四国の海岸で水陸両用車などを使った海からの上陸訓練などを実施した。
新型コロナウイルス禍による延期などもあって約5年ぶりの開催。陸海空自の隊員ら約1万1千人のほか、自治体やインフラ機関なども参加し、過去最大規模となった。
昨年1月の能登半島地震で孤立地域が多発した教訓を踏まえ、発生直後の孤立地域に人員・物資を輸送する初動対応が主なテーマ。徳島県海陽町の大里松原海岸では13日午前、輸送艦を出発した水陸両用車5両が隊列を組んで上陸し、物資を運ぶ手順を確認した。高知県東洋町の生見海岸では同日午後、エアクッション艇による上陸訓練も行われ、重機などを積んだ2隻が水や砂を巻き上げながら砂浜に上陸した。
14日以降は、ヘリコプターや救難飛行艇を使った人命救助のほか、別の人員・物資輸送訓練も実施される予定。