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石川・能登町長が復興支援に「感謝の念」 和歌山県庁訪問で

産経ニュース 2024年8月21日 20時6分

今年1月の能登半島地震で、和歌山県が支援した石川県能登町の大森凡世(かずよ)町長らが21日、和歌山県庁を訪れた。大森町長は「感謝の念しかない」と岸本周平知事らに謝意を伝え、岸本知事は「これからの復興が大変。お手伝いできれば」と応じた。能登町の被害や復旧状況なども伝えられ、災害時の備えについて意見を交換した。

能登半島地震では、県は関西広域連合が決めたカウンターパート方式で同町を支援。1月5日~5月31日に職員ら延べ2560人を被災地に派遣し、情報連絡や避難所運営、罹災(りさい)証明書発行事務などを支援した。

大森町長は「道路事情が悪く、水も電気もない環境でご支援をいただき、ありがとうございました」と感謝の言葉を述べた。岸本知事は今月8日の南海トラフ地震臨時情報を踏まえ「明日はわが身でひとごととは思えない。職員も勉強になりました」と話した。

大森町長らは、死者25人のうち災害関連死が23人に上ったことや、全壊1339棟を含む1万2617棟が被害を受けたことを報告。公費による家屋などの解体が8・2%しか進んでいないことや復興に向けて全世帯アンケートを行ったことも伝え、「地域の人の前向きの気持ち、元気を取り戻したい」と述べた。

大森町長は「(能登と和歌山は)半島で似ている。平場が少なく仮設住宅を建てる場所もない。集落に行く道がそこしかないのに山崩れが起こっていた」などと半島の防災上の課題を指摘。岸本知事は「今後もお手伝いするとともにいろいろ教えていただきたい」と応じていた。その後、取材に応じた大森町長は「住民一人一人が常に備えることが求められている」と、警鐘を鳴らしていた。

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