埼玉県八潮市で県道が陥没してトラックが転落した事故は6日、発生から10日となった。脱落したトラックの運転席部分とみられるものが下水道管内で見つかっており、県と消防などは協力して運転していたとみられる男性(74)の救助方法の検討を急いでいる。並行して県は現場付近の流量を減らすためにバイパスを設置した。
バイパスは現場のすぐ上流にあるマンホールから下水をくみ上げ、約600メートル下流のマンホールまでパイプなどを使って流すもの。
県は救助作業には下水の流量を減らすことが必須と判断しており、バイパス設置もこの一環。このほか、下水を利用している12市町約120万人に下水の使用を控えるように呼びかけるなどしている。
現場付近の下水道管には崩落した土砂が堆積し、これが下水の流れをせき止めて一部が地上にあふれ出ている。県はドローンを使って堆積物を詳しく調査したところ、コンクリートやアスファルトなどだった。
運転席部分らしいものは5日のドローン調査で見つかった。事故現場から100~200メートル下流にあり、運転手の姿は確認できていない。