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能登半島地震で見舞い金 奈良県内の大寺院「漆芸技術継承に役立てて」

産経ニュース 2024年7月29日 10時36分

能登半島地震の犠牲者を追悼し復興を支援しようと、奈良県内の大寺院でつくる「南都隣山会」は、興福寺(奈良市)で慰霊法要を営み、「輪島塗」などの職人を養成する石川県立輪島漆芸技術研修所(石川県輪島市)に見舞い金を贈呈した。

輪島漆芸技術研修所は漆芸の技術を習得するため全国からの研修生が学んできたが、能登半島地震で被害を受け休講を余儀なくされ、現在は10月の再開予定としている。

南都隣山会は東大寺と興福寺、西大寺、唐招提寺、薬師寺(いずれも奈良市)、法隆寺(奈良県斑鳩町)で構成。漆は仏像・仏具に使われ仏教と縁が深いことから支援することにした。

25日には、興福寺国宝館で千手観音菩薩立像(国宝)を前に僧侶らが慰霊法要を営んだ。この後、漆を使った脱活乾漆(だっかつかんしつ)造の阿修羅(あしゅら)像(国宝)などが並ぶ前で同寺の森谷英俊貫首が見舞い金530万円の目録を輪島漆芸技術研修所の小森邦博所長に手渡した。森谷貫首は「漆芸の継承を取り巻く環境が厳しい状況に置かれている中、何とか技術継承のために役立ててもらいたい」と話した。

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