南海トラフ巨大地震を想定した陸上自衛隊中部方面隊の災害対処訓練「南海レスキュー2024」が13日から、近畿、中四国などの各地で行われている。14日には滋賀県の琵琶湖で特殊装備を活用し、要救助者や人員・物資を輸送した。
訓練は、昨年1月の能登半島地震で孤立地域が多発した教訓を踏まえ、発生72時間以内に人員・物資を孤立地域へ輸送する初動対応が主なテーマ。陸海空自の隊員ら約1万1000人のほか、26自治体や電力会社など40社も参加し、過去最大規模となった。
琵琶湖では14日午前、敵の着上陸侵攻を阻止するために水中地雷を仕掛ける「水際地雷敷設車」を使い、道路が寸断した地域へ医師ら8人と医薬品を湖上で運搬した。午後には海自の救難飛行艇US2が要救助者の受け渡し手順を確認。中部方面隊総監部のある伊丹駐屯地(兵庫県伊丹市)では司令部で行政と情報共有を図る訓練が初公開された。
17日まで、計119カ所で実施。統合幕僚監部と米軍も同じ日程で訓練する。