フリーアナウンサーの小倉智昭さん(77)が9日、死去した。生前「情報プレゼンター とくダネ!」(フジテレビ系)などのワイドショーで共演した関係者らはSNSにコメントを発表し、生前に熱心に指導してくれたことへの謝意などをつづった。
小倉さんは平成11年から22年間、「とくダネ!」で司会者を務めた。フジテレビの元アナウンサーで番組で共演していた笠井信輔さんはインスタグラムを更新し、「小倉さんとの出会いで、私の人生は大きく変わりました。大きく上向きました。感謝しかありません」と振り返った。
小倉さんは平成28年、ぼうこうがんであることを発表。その後、肺や腎臓への転移も公表していた。笠井さん自身も悪性リンパ腫になった経験があり、「お疲れ様でした。長い長いがんの向き合い ほんとに頑張りましたね」と故人の闘病生活をいたわった。その上で、自身を「一番弟子」として、「天国から見ていてくださいね いつまでも、安らかに ありがとうございました」と悼んだ。
社会学者の古市憲寿さんも10日朝、X(旧ツイッター)を更新した。フジテレビからの連絡で知ったという。
古市さんは今年2月、小倉さんが少年時代の吃音やフリーアナウンサー時代の貧乏生活、さらには闘病生活などについて、赤裸々に語る著作「本音」(新潮社)を共著で出した間柄だ。
古市さんは「小倉さんのいない世界は寂しくて不安だけど、誰かと小倉さんの話をするたびに、知らない小倉さんが増えていくんだと思う。これからも小倉さんの存在に助けてもらうんだろうな」と書き込んだ。