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「変身の芸術家」ドイツのレベッカ・ホルンさん死去 世界文化賞受賞者

産経ニュース 2024年9月9日 15時52分

ドイツの現代美術家で高松宮殿下記念世界文化賞を受賞したレベッカ・ホルンさんが6日、死去した。独メディアなどが報じた。80歳。

1944年、独ミュヘルシュタット生まれ。ハンブルクとロンドンの美術大で彫刻と絵画を学び、装具を用いたパフォーマンスで注目を集めた。75年に独批評家賞を受賞。前衛美術の最先端を走り続けた。

イメージを具体化するために音楽や彫刻、絵画、映像、詩などさまざまな表現方法を使うことから、「変身の芸術家」とも呼ばれた。

学生時代にグラスファイバーで肺を冒されて入院。ほとんど寝たきりの生活のなかで、自分自身の身体の部分を延長するイメージを得て、肺を冒さない生綿、羽毛、木材などの素材を使った「動く彫刻」を始めた。花のように開閉するカラスの羽などの作品群について「彫刻は私の身体の一部。動くことで鑑賞者と対話している。人は作品を見つめ、反応し、内面を変化させる」と話していた。

2009年には東京都現代美術館で日本初となる個展を開催。翌10年に世界文化賞彫刻部門を受賞した。

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