桂米丸さんが最高顧問を務めた落語芸術協会は5日、桂さんの訃報ととともに、足跡をしのぶ談話を発表した。新型コロナウイルス流行後の最晩年については「電話で元気な声を聞かせてくれることも多く、寄席復帰を模索する中の訃報となりました」と記した。
全文(原文のまま)は以下の通り。
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大正生まれで現役最高齢、終戦直後新作派の古今亭今輔門下に入門し、新作落語一筋を貫いた落語家でした。
落語会で大いに売れるとともに、テレビ黎明期、開局と共にテレビスターとしても売れに売れ続け、広くお茶の間に愛された師匠でした。
日本芸術協会から落語芸術協会にかけて23年間会長職に就き、長きにわたり協会の指導役であるとともに落語会の指導者でありつづけました。協会会長を勇退後も顧問、最高顧問として後進の指導に携わり続け当協会の精神的支柱であり続けると共に、新作落語の第一人者としても最晩年まで創作意欲が衰えることはありませんでした。
新型コロナウイルス感染症の流行以降は寄席出演を控えておりましたが、電話で元気な声を聞かせてくれることも多く、寄席復帰を模索する中の訃報となりました。
寄席定席の最後の高座は令和元年九月下席新宿末広亭でした。
葬儀は8月4日近親者にて執り行われました。
謹んでご冥福をお祈りいたします。