自宅に放火し、同居する小学生の甥2人を殺害したとして、殺人などの罪に問われ、1審神戸地裁姫路支部の裁判員裁判で懲役30年の判決を受けた松尾留与(とめよ)被告(54)の控訴審初公判が17日、大阪高裁(伊藤寿裁判長)で開かれた。検察側は改めて死刑を求刑。弁護側は控訴棄却を求め、即日結審した。判決は来年3月14日。
1審で被告は起訴内容を認め、量刑が争点となった。検察側は死刑を求めたが、判決は犯行動機となった同居する妹夫婦との家庭間対立など、情状面を考慮。被告の軽度知的障害が犯行に与えた影響も踏まえ、極刑を回避した。