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グロー損賠訴訟 判決確定受け、法人理事長「心よりおわび」 原告女性に謝罪へ

産経ニュース 2024年11月28日 20時12分

障害者の文化芸術活動推進に取り組む社会福祉法人「グロー」(滋賀県近江八幡市)の前理事長、北岡賢剛氏(66)から性暴力やセクハラを繰り返し受けたとして、元職員の女性2人が北岡氏とグローに慰謝料など計5254万円の損害賠償を求めた訴訟で、グローに440万円の支払いを命じた東京地裁判決の確定を受け、牛谷正人理事長(64)は28日、滋賀県庁で記者会見を開いた。牛谷理事長は「県民のみなさまに不安と不信感を与えたことを心よりおわび申し上げます」と陳謝。再発防止策を講じた後、辞任する意向を表明した。

牛谷理事長は、北岡氏の行為について「自覚と責任を欠いたものであり、原告の人権を侵害する断じて許されない行為」と厳しく非難。その上で「令和2年12月に(北岡氏が)理事長を辞して以降、法人としては関わりを絶っている。判決を重く受け止め、(北岡氏との)関与が疑われることはしないという方針を理事会、評議員会で決めた」と説明した。近く原告の鈴木朝子さん(仮名)と会って直接謝罪するという。

一方、鈴木さんへの賠償額440万円の評価については「適正とは申し上げにくいが、いくらでもって心の痛みに報いられるのかということについて具体的には申し上げることはできない」と述べるにとどめた。

また、グローが県立施設の指定管理者に選定されていることに関しては「法人の提案が評価され、採択された」として、「法人から県に何らかのアクションは考えていない」と話した。

東京地裁は北岡氏に対しても、原告の木村倫さん(仮名)に約7年にわたってセクハラなどの不法行為を継続したとして、220万円の支払いを命じたが、北岡氏側は控訴している。

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