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広瀬めぐみ元参院議員、不満漏らす「弁護士の方が待遇いい」 地元議員呆れる政治活動

産経ニュース 2024年8月30日 19時54分

勤務実態のない公設第2秘書の給与を国からだまし取ったとして、広瀬めぐみ元参院議員(58)=自民党離党、議員辞職=が30日、東京地検特捜部に詐欺罪で在宅起訴された。野党の牙城だった選挙区を自民党として30年ぶりに奪還する一方、不倫疑惑が報じられ、地元での政治活動は低調だった。弁護士出身として「法律のプロ」を自認しながら、初当選から2年余りで被告の立場になった。

「弁護士をしていた時の方が待遇がよかった」

関係者によると、広瀬被告は当選後、周囲にそう不満を漏らしていた。

広瀬被告は令和4年7月の参院選に岩手選挙区から出馬。「日本を守り、岩手を変える」と訴え、同県を地盤とする野党のベテラン政治家、小沢一郎衆院議員の影響力が残る地で30年ぶりに自民に議席をもたらした。

全国2位の面積を誇る岩手県全体を選挙区とし、広範囲での政治活動が求められるが、関係者によると、広瀬被告は県内で少人数の秘書しか雇わず、低調な地元活動がささやかれていた。

自民関係者は「本来は第2秘書に加えて私設秘書を雇っても人が足りないはずだ」と指摘する。

秘書を少なく抑える一方で、広瀬被告が悩んでいたのが事務所の経費。目を付けたのが、国が支給する秘書給与だった。

広瀬被告は元々いた男性秘書が公設第1秘書に昇格したのを機に令和4年12月、男性秘書の妻を第2秘書として国に申請。盛岡市の事務所所属としたが、第2秘書は平日、50キロ以上離れた同県遠野市の不動産関連団体で事務員を続けていた。

広瀬被告を支援していた県議は「県内で活動していたのはほとんど第1秘書。第2秘書は見たことも聞いたこともなかった」と振り返る。

関係者によると、第2秘書に支給された給与の大半は第1秘書が引き出し、広瀬被告に上納していたという。

今年2月には不倫疑惑が浮上し、自民党の県連副会長を辞任していた広瀬被告。地元県議は「政治活動以外を頑張っていたとしか思えない。一体、何に金が必要だったのか」と首をかしげた。(桑波田仰太、久原昂也、星直人)

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