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ドンファン死亡後、実働ない被告に役員報酬3800万円 経理担当だった従業員が証言

産経ニュース 2024年10月11日 19時32分

「紀州のドン・ファン」と呼ばれた和歌山県田辺市の資産家、野崎幸助さん=当時(77)=に対する殺人罪などに問われた元妻、須藤早貴被告(28)の裁判員裁判の第12回公判が11日、和歌山地裁(福島恵子裁判長)で開かれた。野崎さんが経営していた会社で経理を担当した女性が出廷。野崎さんの死後、勤務実態がないのに被告が約3800万円の役員報酬を受け取ったと証言した。

野崎さんは平成30年5月24日、致死量の覚醒剤を摂取したことによる急性覚醒剤中毒で死亡。検察側の冒頭陳述によると、被告は同年7月、野崎さんが経営していた2社の役員に就任した。

女性の証言によると、同年9月に役員報酬として約3834万円を被告名義の口座に入金した。ただ、女性は被告の勤務実態について「会社には一切来ていないし、業務をしていない」と明言。会社の関係者に「報酬はおかしい」と進言したが認められなかったとした。

検察側の冒頭陳述によると、被告はその後も野崎さんの財産から約3千万円を被告名義の口座に送金させたが、逮捕されるまでに約5500万円を費消したとされる。検察側が「遺産を得るために完全犯罪をたくらんだ」と指摘する一方、被告は「社長を殺していません」と無罪を主張している。

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