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「世間の関心集めるため」と語る岸田前首相襲撃被告 子供に栄養届けようと政治家目指す

産経ニュース 2025年2月6日 11時49分

和歌山市の漁港で令和5年4月、岸田文雄前首相の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で、殺人未遂罪などに問われた無職、木村隆二被告(25)の裁判員裁判の第3回公判が6日、和歌山地裁(福島恵子裁判長)で開かれた。被告人質問が行われ、爆発物を自作し始めた動機を「世間の関心を集めるため、(騒ぎを起こさないと)どうしようもないと思った」と述べた。

被告は、4年6月に被選挙権の年齢規定や供託金制度は違憲だと訴える訴訟を起こし、同時期にツイッター(現X)のアカウントも開設。しかし、同年11月に神戸地裁が請求を棄却し、ツイッターの反響も「ほとんどなかった」(被告)。

敗訴に合わせるように火薬の材料を購入しており、「もとから裁判を起こしても棄却されると考えていたが、実際に棄却され、世間的な注目もなかった」と、訴訟から爆発物の製造に切り替えた理由を語った。

政治家を志した経緯については、栄養士を目指して勉強中に「日本の子供たちは栄養が不足している。栄養を届けるために政治家が一番いいと考えた」と述べた。

主な争点は殺意の有無。検察側は冒頭陳述で「現職総理大臣を狙い、周囲の人を無差別に攻撃対象としたテロ行為」と指摘した。一方、弁護側は、選挙制度に不満を持った被告が「爆発物で自分の考えに注目を集めようとした」と動機を説明し、要人を狙ったテロとの見方を否定している。

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