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医師免許持たないエステティシャンの「ハイフ」施術でやけど 損害賠償求め提訴

産経ニュース 2024年8月8日 18時5分

体に超音波を当てる「HIFU(ハイフ、高密度焦点式超音波)」施術を巡り、たるみ改善や痩身(そうしん)効果があるとうたい、医師免許を持たないエステティシャンによる施術でやけどを負ったとして、東京都の20代女性が8日、都内のエステサロンを相手取り、約415万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。

訴状によると、女性は令和3年に脚のむくみを取ることを目的に施術を受け、太ももに重いやけどを負った。激痛を感じ痛みを訴えたが施術は続き、中止を求めると、エステティシャンは機器を確認しヘッドを間違えたと説明したという。

太ももには点状のやけど痕が複数残った。8日に都内で会見した女性は「趣味のゴルフでスカートをはいて患部が見えたり、友人に傷のことを聞かれたりする度に苦しくなる」と話した。

ハイフ施術は超音波を顔や体の皮下組織深部に照射するもの。がん治療に用いられ、美容目的に使うとたるみ改善などの効果があるとされる。エステサロンでの施術による神経障害ややけどの被害が相次いだことを受け、国民生活センターなどが注意喚起を行ってきた。

今年6月には厚生労働省が医師免許を持たない者のハイフ施術は医師法違反に当たると通知した。施術は通知前だったが、弁護団は「危険性や施術が医師法に抵触する行為であることは以前から明らかだった」と主張。その上で、「SNS(交流サイト)などで美容施術が身近なものになり、危険性が周知されずメリットばかりが強調されていることも多い」と注意を呼び掛けた。

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