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東京五輪談合で電通に罰金3億円を求刑 弁護側は一部無罪主張、判決は来年1月30日

産経ニュース 2024年9月18日 18時10分

東京五輪・パラリンピックの大会運営を巡る談合事件で、独占禁止法違反(不当な取引制限)罪に問われた広告最大手「電通」元幹部の逸見晃治被告(57)と、法人としての電通グループの論告求刑公判が18日、東京地裁(安永健次裁判長)で開かれた。検察側は逸見被告に懲役2年、電通グループに罰金3億円を求刑した。判決は来年1月30日。

双方の弁護側は、総額約5億円分のテスト大会の計画立案業務での談合は認める一方で、本大会の運営業務など計約431億円の随意契約分については無罪を主張した。

検察側は論告で、逸見被告が大会組織委員会大会運営局元次長=同罪で有罪確定=と打ち合わせ、計画立案業務での各社の希望競技などを聞き取り、「受注調整で中心的役割を果たした」と指摘。自身の業績評価を念頭に犯行に及んだことも否定できず、「酌むべき事情は乏しい」とした。

一方、弁護側はこの日の最終弁論で、談合があったとされる時点では本大会の運営業務の詳細が組織委内で決まっておらず、「合意形成ができる状況にはなく、調整するやり取りの形跡も一切ない」などと主張。取り調べの違法性も訴えた。

起訴状によると、逸見被告は元次長らと共謀して平成30年2~7月、テスト大会の計画立案業務や本大会運営などの契約の受注調整をし、競争を制限したとしている。

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