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「極めて悪質」安倍派事務局長に禁錮3年求刑 収入不記載事件

産経ニュース 2024年8月9日 14時2分

自民党の派閥パーティー収入不記載事件で、政治資金規正法違反(虚偽記入)罪に問われた安倍派(清和政策研究会)事務局長で会計責任者の松本淳一郎被告(76)の論告求刑公判が9日、東京地裁(細谷泰暢裁判長)で開かれ、検察側は「法の趣旨や目的を害する程度が大きく極めて悪質」として禁錮3年を求刑、弁護側は寛大な判決を求めて結審した。判決は9月30日。

検察側は論告で、パーティー券の販売ノルマ超過分の議員への還流について令和4年分は派閥幹部の間で中止が検討されるなど、虚偽記入をやめる機会があったと主張。それにもかかわらず続けた被告の「規範意識の鈍麻は著しい」とした。

一部議員がノルマ超過分を派閥から「中抜き」していたことも、前任者からの引継ぎなどで認識していたとした。

一方、弁護側は平成30年と令和元年の中抜き分の計約4000万円について「認識し得なかった」と主張。「還流中止を決定することは事実上、困難だった」と訴えた。

被告は最終意見陳述で「皆さまに多大な疑惑を抱かせて申し訳ございませんでした」と謝罪した。

起訴状によると、被告は安倍派の平成30年~令和4年分の政治資金収支報告書に計6億7000万円余りの収入や、ほぼ同額の支出を記載しなかったとしている。

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