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捨てないで!紙パックやペットボトルが簡単工作で大変身 災害に備えるお助けアイデア こちら警視庁災害対策課

産経ニュース 2024年7月31日 8時0分

物価高の今、警視庁災害対策課がX(旧ツイッター)で発信する、お金をかけずに災害に備えるアイデアが参考になる。食品容器の「スタンディングパウチ」や牛乳などの紙パック、ペットボトルを再活用するアイデアを伝授。また豪雨災害で冠水した道を避難する際、とがったもので靴を踏み抜きけがをしないよう、比較的安価で購入できる「踏み抜き防止インソール」の利用を勧めている。

自立するパウチ容器を再利用

《耐熱性があり自立するので大半のインスタント食品が作れるほか、密閉できて中身も見えないので、一時的な保存袋やサニタリー袋のかわりにもなります》

湯や水を注ぐだけで食べられる災害備蓄食が入っている「スタンディングパウチ」と呼ばれる容器の再利用法について、Xに投稿したのは、同課の長谷部景子副主査(46)。この容器は底に奥行きがあり、中の液体がこぼれないよう立てられる構造になっている上、保温効果もあり、開封しても再び口を密閉できるタイプが多い。

長谷部さんは子供と登山した際、スタンディングパウチ容器を活用してみた。インスタントラーメンは、麺を細かく割って入れ、お湯を注げば問題なく作れた。「袋自体も触れられないほど熱くはならないし、口を閉じればにおいも外に漏れなかった」という。

また「中身が透けて見えないので、(使用済み生理用品を捨てる)サニタリーボックスがないトイレを使うときなどにも利用できる」。試した際、洗って2回までは問題なく使えたというが、「再利用を前提に作られている製品かどうかは分からない。試しながら注意して使ってみては」と話した。

身近なものが食器代わりに

災害後は断水などで食器を洗うのが難しかったり、使える食器が身近になかったりする場合もある。

何かで代用できないかと考えた同課の久保田泰典巡査長(32)はインターネット上で、中身を空けた紙パックとペットボトルを、スプーンや皿としてよみがえらせる方法を発見。Xで《食器がない時は作ってみてはどうでしょう》と勧める。

作り方は簡単だ。紙パックの飲み口部分を取り除き、本体を4等分にカット。1つずつ両側を斜めに切ると、スプーンとなる。ペットボトルはふたを開け、飲み口が残るようにして「半分」に切り、ふたを閉めれば完成だ。ふたの部分は持ち手になる。

子供と楽しみながら工作できるのも魅力。「切りやすいのはカッターだが、子供と一緒に作るならはさみを使うと安心」としている。

靴の中敷きで避難時の「足」を守る

《今の季節、冠水や洪水等で避難する時は、濁った水で足下に何があるか分かりません》

こう投稿したのは、小牧航太巡査部長(27)。いわゆる「ゲリラ豪雨」や台風などで水害が多く発生するこの時期に、注意を呼び掛けたいと考えたという。

小牧さんが勧めるのは、靴の中敷き「踏み抜き防止インソール」を用意すること。工事現場などで使われており、見た目は普通の中敷きと変わらないが、中に特殊な生地や金属板などが仕込んであり、上向きの釘(くぎ)などを踏んでも貫通しにくい。「本当は安全靴が一番だが、保管に場所を取るし費用もかかる。インソールは普通の中敷きより少し重いかな、というくらい。ただし、硬さがあるのでずっと入れたまま靴を履くと疲れやすい」と小牧さん。「家に1セット用意しておき、水害発生時に入れ替えるようにすれば使いやすいのでは」と話した。(橋本昌宗)

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