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西山朋佳女流三冠、女性初の棋士へ三間飛車で熱戦の火蓋 プロ棋士編入試験第1局

産経ニュース 2024年9月10日 10時29分

女性初の将棋棋士を目指す西山朋佳女流三冠(29)=白玲・女王・女流王将=が挑むプロ棋士編入試験五番勝負の第1局が10日午前10時、東京都渋谷区千駄ケ谷の将棋会館で始まった。試験は新人棋士5人と対戦して3勝すれば合格で、初戦は高橋佑二郎四段(25)と対局。西山女流三冠の挑戦がスタートした。

濃紺のスーツ姿で現れた西山女流三冠は、振り駒の結果、後手番に。大一番を迎えても普段の対局と変わらない様子で淡々と駒組みを進め、得意の三間飛車戦法で試験官の高橋四段に挑んだ。

女性の将棋棋士への挑戦では、令和4年、現行制度の編入試験を福間香奈女流五冠(32)=清麗・女流王座・女流名人・女流王位・倉敷藤花=が女性で初めて受験したが、不合格となった。男性も含めた受験者は今泉健司五段(51)、折田翔吾五段(34)、小山怜央四段(31)に続いて5人目。福間女流五冠以外の3人はいずれも合格している。

将棋のプロは棋士と女流棋士で制度が異なり、棋士になるには棋士養成機関「奨励会」を卒業するか、編入試験合格が条件となっている。西山女流三冠は奨励会の最高段位の三段まで昇段。2年、プロへの最終関門となる三段リーグで14勝4敗の好成績を収めながらも、棋士になる2位までに入れず、3位に終わり、涙をのんだ。3年に奨励会を退会し、女流棋士に転向。指し手の力強さから「剛腕」の異名を持つ。

編入試験の持ち時間は各3時間。10日夜には終局の見込み。

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