夢二式美人で一世を風靡(ふうび)した竹久夢二(1884~1934年)の画業と魅力に迫る展覧会「生誕140年 YUMEJI展 大正浪漫と新しい世界」(産経新聞社など主催)の開幕に合わせ、大阪市阿倍野区のあべのハルカス美術館で記念講演会が開かれた。
同展の監修を務める帝京大名誉教授の岡部昌幸氏が夢二について、「アカデミズムで油彩画を学びたいという意欲はあったが、『すでに自分のスタイルができているので学校に進まない方がいい』と助言され、独学で学んだ」と解説。「デザイン画、日本画のイメージが強いが、今回は油彩画をまとめて展示することで『油彩画家としての夢二』を見直す良い機会になっている」と意義を語った。
同展は、夢二の故郷・岡山の夢二郷土美術館が所蔵する珠玉のコレクションを中心に展示。中でも関西初公開の「アマリリス」や米国から里帰りした「西海岸の裸婦」は、夢二が描いた現存する油彩画約30点に含まれる貴重な作品だ。
同展は3月16日まで。会期中無休。