先日、市のホームページに出身小学校の学校給食メニューが掲載されていた。米飯給食スタイルで牛乳に加え、パリ五輪中は「白身魚のプロバンス風」といったおしゃれなメニューもあり、どの日のメニューもおいしそうだ。われわれの世代とは随分と違うなと羨(うらや)む一方で、クラシックだが大好きなソフトめんが今でもメニューに残っていたのは懐かしかった。
当時、まだ米飯給食ではなく主食はパンだった。家ではごはんか麺類が中心の食事だったので、パサパサのパンと硬くて塗りづらいマーガリンは少し苦手だった。
今は贅沢かもしれないがわれわれの世代では鯨メニューもあった。鯨の竜田揚げは本当においしかった思い出がある。
また、小1のときだけだったが脱脂粉乳を飲んだことがある。
級友たちは「まずい、まずい」と大騒ぎしていたが、若干だが何らかの味付けがしてあったのだろうか、私はそれほどまずいとは思わなかった。しかし、今でいう同調圧力に流され、私も「まずい」と言ったのを覚えている。子供の頃から主体性が欠けていたなと思わず苦笑してしまう。
そんな素朴なメニューでも給食の時間は楽しかった。給食の時間になると俄然(がぜん)張り切る勉強嫌いの級友がいたのも懐かしい思い出である。
吉田正(65) 埼玉県久喜市