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<朝晴れエッセー>横書き葉書と万年筆

産経ニュース 2025年1月3日 5時0分

私は万年筆を愛用している。ボールペンの一本調子の文字よりも、筆圧によってでる多少の太さの変化が好きだからである。

細字、太字、またインクも黒とブルーと5本ほどを気分によって、相手によって使い分けている。

葉書に季節の変化、身の回りのことなど書きつづり、友人や親戚の人とやりとりをする。別に相手から返事をもらおうなどとは思っていない。自分の気持ちの発露だけである。

ところで、葉書を縦書きにするとどうしても書き終わった部分に手のひらがあたって汚れる。

以前に友人から横書きの葉書を受け取った。そうか、横書きにすると書き終わったところに手があたることはない。また、横書きの方が行のゆがみが目立たなくて良い。そんなことで最近は専ら横書きにしている。

葉書の名は「端書き」とかタラヨウの葉を使ったことに由来するそうだが、あのサイズはどなたが決めたのか。時候の挨拶、お互いの健康のこと、そして用件、結びに健康を気遣ってのことばを書くのにちょうどいい大きさである。

これからも元気の証しを書き続けよう、人との絆を大切にしてゆこうと思っている。

大森良剛(88) 兵庫県西宮市

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