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東山魁夷「朝明けの潮」大下図を来秋一般公開 幅15メートルの大作、公開は56年ぶり

産経ニュース 2024年11月28日 18時1分

長野県立美術館(長野市)は28日、皇居宮殿に設置されている日本画家・東山魁夷の壁画「朝明けの潮」の原寸大の色分け大下図の修復と額装が完了したとして、関係者や報道機関に公開した。同美術館本館に隣接する東山魁夷館が開館35周年を迎える来年の秋に、一般公開する予定。

「朝明けの潮 色分け大下図」は、縦約3・9メートル、幅約2・4メートルの6面からなり、横につなげると約15メートルになる巨大な作品。皇居宮殿の完成作品を描く前年の昭和42年に、大きさや色のバランス確認するために描かれた。

東山魁夷から寄贈を受けた後も、あまりの大きさのため、巻いた状態で保管を続けていた。令和3年に本館を全面改築し大型作品の展示が可能になったことから、2年かけて修復と額装を行った。

皇居宮殿の「朝明けの潮」は、海外の要人など限られた人しか見ることができないエリアにあり、一般公開はされていない。大下図も、作品が完成した昭和43年に東京・銀座で開催された展覧会で公開されたことがあるだけという。

同館の松浦千栄子学芸員は「東山魁夷の作品でここまで大きい作品は3つほどで、海を描いた作品も多くない。原寸大の大下図を通して、作品の大きさ、雄大さを体感してもらえれば」と話している。

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