健康機器大手のフィリップス・ジャパンは19日、東京・渋谷で睡眠時無呼吸症候群(SAS)の啓発イベントを開催した。同社が実施した調査によると、睡眠に満足している人はわずか17%で、睡眠の質が低下し合併症や労働災害のリスクを高めるSASを発症している人も多く存在している。SASの認知度は向上しているものの、検査や治療に取り組んでいる人はまだ少ないのが現状だ。
SASの潜在患者は日本で約900万人とされ、そのうち睡眠時に気道へ空気を送り込む医療器具「CPAP(シーパップ)」治療を受けている患者は約70~80万人程度にとどまっている。またSASの症状があっても、約9割は医師の診断を受けないという。
イベントに参加したお笑いコンビ、サバンナの高橋茂雄さんは5年前にテレビ番組の企画で自身の睡眠時の映像を撮影した際、いびきが激しかったことから睡眠外来を受診。SASと診断され、現在も治療を続けている。「軽く見ていると怖い病気につながる。一度、検査を受けてほしい」と呼び掛けていた。