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のぼせから不眠まで 大半の女性が経験する「更年期の症状」 100歳時代の歩き方 イマサラQ&A 

産経ニュース 2024年10月6日 9時1分

女性の更年期という言葉をよく聞く。「中年期以降の不調」とは知っていても、熟知している人は多くないだろう。更年期の症状に詳しい医学博士に聞いた。

Q 更年期にはどのような症状が出るのですか

A のぼせや発汗といったホットフラッシュ、冷え、めまい、動悸、関節痛、肩こり、骨粗鬆症、指のこわばり、不眠、不安感、いらいら感など多岐にわたります。日常生活に影響を及ぼすほど症状の重い場合を更年期障害と呼びます

Q 更年期はいつですか

A 平均50.5歳とされる閉経年齢の前後10年くらいの時期を指します

Q 症状の原因は

A 卵巣の機能が低下し、女性ホルモン(エストロゲン)の減少により生じます。女性ホルモンは全身に作用し、健康保持の役割を担っています。閉経で女性ホルモンの分泌はほぼゼロとなり、身体的・精神的な症状が生じやすくなります。女性ホルモンの分泌は脳の視床下部が指令を出すのですが、卵巣機能の低下で女性ホルモンが分泌されず、自律神経をつかさどる視床下部が混乱し、ほてりや多汗、いらいら感などさまざまな症状が表れます

Q ほかの要因は

A 気質や日常環境といった要素もかかわって発症します

Q すべての人に更年期の症状が出るのですか

A 更年期は女性であれば誰もが経験しますが、何らかの症状が出るのは女性の7、8割、そのうち日常生活に支障が出て更年期障害とされるのは3割くらいです。「何の症状もなかった」という場合でも、不調に気づかず更年期と思わなかった人もいるでしょう

Q 動悸がしても「更年期症状では」とは疑わず、受診しないかも…

A 確かに「年だから」と我慢してしまう人も多いですね。しかし、不調を長引かせないためにも、40代を超えて今までにない症状が出たら、婦人科を受診することをお勧めします

(回答者 昭和大医学部准教授 有馬牧子)

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