Q 更年期の症状はホットフラッシュ(のぼせ、発汗など)や肩こり、不眠、月経不順などで、「病院に行っていいのか」と思ってしまいます
A 皆さん、我慢しがちですよね。でも、40代以降に、これまでにない症状が出てきたら、ためらわず受診してください。不調を抱え続ける→生活や仕事がうまくいかなくなる→一層不調になる-と負のスパイラルに陥ってしまいます
Q どの科にかかればいいのでしょうか
A 婦人科や産婦人科です。日本女性医学学会や女性の健康とメノポーズ協会などのホームページでは、更年期医療に詳しい病院や医師が紹介されています
Q 症状によっては内科とかに行ってしまうかも…
A 多くの人が婦人科にたどり着くまでに複数の科を受診しています。ご自身で「更年期かも」という気づきがあれば、婦人科を受診し、スムーズに更年期の症状の治療に入ることができると思います
Q 会社に「更年期の症状がつらくて」と言いづらい人は多そうです
A 更年期についての理解は、残念ながらまだ広がっていません。更年期症状と仕事の両立に関する取り組みや支援制度を職場で推進し、更年期について社会での理解を広げていくことが必須です。会社でも理解してもらえそうな人に、ご自身の状況や困っていることを伝えてみてはいかがでしょうか。更年期症状・障害には治療法があり、治療を受けて元気に仕事ができますから、積極的に受診してください
Q 確かにそうですね。更年期の症状がひどくて辞める、なんてことにもなりかねません
A 本人にも会社にも損失です。まだ少ないですが、更年期の症状に対応した休暇制度を作った自治体や企業も出てきています。更年期に悩むのは40代半ばから50代半ばと、重要な仕事を任されている人も多い世代です。労働生産性を上げるためにも、自治体や企業には取り組んでいただきたいと願っています
(回答者 昭和大医学部准教授 有馬牧子)