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大阪のPFAS検出で血液検査、住民の3割が米指針値上回る 京大と市民団体調べ

産経ニュース 2024年8月11日 16時55分

大阪府摂津市の地下水から今年3月、高濃度の有機フッ素化合物「PFAS」が検出された問題で、京都大と市民団体は11日、同市の住民ら約1190人を対象に実施した血液検査の結果を公表した。健康リスクが懸念される米科学アカデミーの指針値を上回る濃度のPFASが約3割の住民から検出された。

PFASをめぐっては海外で発がん性が指摘されている。血液検査は同大の原田浩二准教授(環境衛生学)らと「大阪PFAS汚染と健康を考える会」が、PFASの一種「PFOA」をかつて使用・製造していた大手空調メーカー「ダイキン工業」の工場がある同市内や府内、兵庫県内の住民に実施した。

検査結果によると、PFOAを含むPFASの代表的な四種の合計値が高く、同社の元従業員の1人は米指針値の約30倍を示した。国は血中濃度の健康影響は、明らかでないとして標準的な値を示していないが、環境省が実施した令和3年の国内調査値を上回る傾向となった。団体は今後、大阪府や同社に対し、希望する住民や従業員らへの検査実施を求める。

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