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兵庫県立病院で心臓病手術の男児に高度脳障害 心臓から空気入り、脳の血管ふさぐ

産経ニュース 2024年7月25日 21時27分

兵庫県立こども病院(神戸市)は25日、昨年5月に未就学男児の心臓病手術を行った際、心臓内に多量の空気が入り込んで脳に排出され、高度脳障害の後遺症を負ったと発表した。歩行や発語が困難になり、通院してリハビリ中という。

心臓には本来、血液を送り出す心室が2つあるが、同病院によると、男児は、機能する心室が1つしかない先天性の心臓病「単心室症」を患い、人工血管を用いて心臓を介さずに肺動脈と静脈をつなげる「フォンタン手術」を実施した。

心臓と人工血管に小さな穴をあけたが、人工血管と肺動脈をつなぐ際、心臓内に空気が入り、脳へも排出。術後、男児は約6時間にわたってけいれん発作が続いた。

同病院は外部医師らでつくる医療事故調査委員会を設置。調査委は今年5月、脳障害について、心臓から排出された空気で脳の血管が塞がれる「脳空気塞栓」が原因だったと結論づけた。

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