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<書評>『かっぱ語録』谷川俊太郎・覚和歌子著

産経ニュース 2024年6月30日 8時0分

詩人として70年以上も活躍している谷川俊太郎さんの作品などから、初期のものを中心に自選・他選とりまぜ78の言葉を収録した。

《迷路にだってひとつは出口がある》《死と詩がない暮らしは「しがない」暮らしです》《生きていて息をするだけで 人間はほほえみたくなるものだ》。地球、自然、人間をテーマに紡いだ言葉の数々が心にしみる。語録は「九十二歳になった私のエネルギーの方向性を反映している」というから恐るべし。創作活動はまだまだ続きそうだ。「詩友」の覚和歌子さんによる詞書(ことばがき)(ミニ解説)がそれぞれに付けられ、味わいはさらに深まる。(角川春樹事務所・1980円)

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