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<書評>『養老先生、がんになる』養老孟司・中川恵一著

産経ニュース 2025年2月2日 10時0分

昨年5月、小細胞肺がんと診断された解剖学者の養老孟司さんが、教え子で、がん患者でもある主治医らとつづる治療の記録。優しい筆致でがんとの向き合い方や、自分らしく生きるとはどういうことかを柔らかに問いかける。

病院嫌いの養老さんが、なぜ検査や治療を受け入れたのか。他人から見れば何げない、養老さんらしい理由があるのだが、5年前にファンがその死をいたんだ愛猫・まるの「自分は自分である」といわんばかりの生き方への憧れも。安楽死を巡る対談の中で養老さんが指摘する、実行する医師の精神的負担という視点にはっとさせられる。(エクスナレッジ・1540円)

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