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<書評>「『韓非子』入門」渡邉義浩著

産経ニュース 2024年9月22日 8時0分

中国・戦国時代末期の法家、韓非の思想は紀元前221年に中国を統一した秦の中心思想となり、今も続く中央集権的な国家体制の根幹を支えているという。

本書は韓非と韓非学派が著した『韓非子』を平易な文章で解説。後に始皇帝となる秦王の政は、なぜ韓非を迎えて優遇したか。『韓非子』55編のうち韓非の著作と考えられる2編に政が感動したからだった。1編は君主権力を伸長させる法家を見つけ出す難しさと見つけ出す方法論、1編は君主権力伸長を邪魔する者について記している。政が感動した理由を、その生い立ちや当時の政治状況から解き明かす。(ミネルヴァ書房・2420円)

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