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<書評>『「お帰り」と言うために』特定失踪者問題調査会編

産経ニュース 2024年8月25日 7時20分

北朝鮮による拉致の疑いが排除できない「特定失踪者」の支援団体である特定失踪者問題調査会が、昨年10月に開催した集会での家族の訴えを中心にまとめた一冊。調査会の荒木和博代表は「活字にしてなんとか残さなければならない」と出版の経緯をつづる。

調査会は約470人を特定失踪者としてリスト化する。元工作員が「平壌の病院にいた女性と似ている」と証言し拉致の疑いが強まった女性の姉は「『お帰り』と言って普通に迎えることが家族のたった一つの願い」と訴える。同胞を取り戻すため、収められた家族の痛切なメッセージを忘れてはならない。(草思社・1870円)

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