例えばイワナとヤマメ。同じ川で同じものを食べているのに共存できているのは、餌を取る場所の水温の違いがあるのだという。
アカシアの木の葉をそれぞれの背の高さに応じて分け合って食べるキリン、ゲレヌク、クロサイ、ディクディクなど、同じ環境で暮らす生き物たちによる「すみ分け」の様子を色彩豊かな絵とともに紹介する。
互いを認め合うように暮らしている生き物たちだが、さて人間は-。最後のページに待つ、タイトルになぞらえた問い。子供たちがずっと「もちろん!」と答えられる社会を保ちたい。
『こうして、ともに いきている』多屋光孫作(汐文社・1870円)