1月18、19日に行われた令和7年度の大学入学共通テストで、大学入試センターは24日、選択科目間の得点差を是正する「得点調整」は行わないとウェブサイト上で発表した。一部科目で、浪人生向けの「旧課程」科目のほうが現役生向けの「新課程」科目よりも平均得点が高く、現役生らから調整実施を求める声も出ていた。
得点調整は、同一教科の科目間で問題の難易差による有利不利が生じないよう平均点を基準に点差を是正するために行われる。新課程と旧課程の科目間も対象となる。
①20点以上の平均点差が生じた場合、または②15点差以上の平均点差が生じ、かつ段階表示の区分点差が20点以上生じた場合に、試験問題の難易差に基づくものと認められれば対象になる。
大学入試センターによる今回テストの中間集計(22日発表)では、「地理歴史」で、旧課程の平均点が新課程より10点ほど高かったほか、新旧の科目差がない「理科」でも十数点の差が開いた科目があった。一方、大手予備校「河合塾」は、①や②に該当するほどの差はなく、「おそらく回避されるだろう」との見方を示していた。