Q
来春、小学校に入学する娘のランドセルの色選びで悩んでいます。親子で売り場を見て回ると、娘はどの売り場でも「水色がいい」と言います。他の色には目もくれません。変わった色は学校で目立つような気がしますし、6年間も使うものなので、親としては無難な「赤」がよいのではないかと思ってしまいます。そう思っていても、やはり娘の希望をかなえてあげた方がよいのでしょうか。
A
ランドセルの色を迷っているのですね。でも迷っているのは親だけで、お子さんは1ミリも迷っていないのではないですか。こんなに決めやすいことはありません。ぜひ水色を買ってあげてほしいと思います。
多くの鞄(かばん)メーカーが所属する「ランドセル工業会」が令和6年4月に小学校へ入学する児童の親1500人を対象にランドセルの購入に関する調査を実施しました。その結果、女児の1位は「紫と薄紫」で、2位は「桃」、3位は「水色」。あなたが思っているよりも「水色」を購入する親は少なくないのかもしれません。ちなみに「赤」は4位です。娘さんの気持ちを考えてみると、自分が好きでもない色のランドセルを6年間も毎日背負うのは嫌なものです。学校に行って、水色のランドセルを持っている子供がいたら、それを見るたびに悲しい思いをするかもしれません。
私の孫も来春、小学校に入学します。ランドセルは本人の希望の色を買ってあげました。あなたも、お子さんにはもう何も聞かず、こっそり水色を買って、箱を開けた時のサプライズにしてあげてください。きっと大喜びしますよ。クラスで、仮にお子さんだけが水色だったとしても、今の時代、だれも何も言わないどころか、「かっこいい」なんて言ってくれるかもしれませんよ。(こどもコンサルタント)
プロフィル
原坂一郎(はらさか・いちろう) 23年間の保育士勤務を経て平成16年から、こどもコンサルタントとして研究・執筆・講演活動を行う。日本笑い学会理事。自他共に認める怪獣博士でもある。
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