京都中央信用金庫（京都市下京区）は、起業家を目指す大学生らを対象としたイベント「THE IDEA Forum（ザ・アイデア・フォーラム）」を下京区の京都経済センターで開催した。起業家育成に取り組んでいる京都府内の4大学の学長が約200人の大学生らを前にそれぞれの取り組みを紹介するとともに、浮上した課題などについても意見を出し合った。
伝統継承と進取の精神が息づく京都では、これまで数多くのベンチャー企業が誕生。この動きをさらに若い世代に広めようと、京中信が各大学や府と連携して企画したプログラムの一環。
イベントでは京都府立大、京都芸術大、京都産業大、立命館大の学長が、それぞれの大学が起業家育成に向け実施している取り組みの一端を紹介した。起業経験を持つ学長は「起業するとすぐに5年、10年がたつので若さは重要」と指摘。起業家の精神・行動を身に着けるプログラムを紹介した大学や、小学校から大学院までを通じたプログラムにより、中学生や高校生が起業した例を挙げる大学もあった。
その上でこうした取り組みを広げるために、現在の知識偏重の教育ではなく、「自由な発想を持つために、教育の自由度を上げることが必要」との意見で各トップは一致した。
京中信は今後、同プログラムに参加する学生がアイデアを発表し、実践につなげていく場などを提供するとしている。（園田和洋）