大手予備校の河合塾は19日、2025年度大学入学共通テストの「数学ⅡBC」について分析を明らかにした。分析内容は次の通り。
【数学ⅡBC】
大問数は7題。第1〜3問は数学Ⅱの分野で必答問題、第4〜7問は数学B・Cの分野で3題を選択する形式であった。試作問題と比較すると分量はやや減少し、全体的に答えに至るまでの方針が丁寧に示されていた。新課程の内容として、試作問題の第7問は平面上の曲線と複素数平面であったが、本試験では複素数平面のみであった。また、第5問では仮説検定が出題された。
特徴的な問題を挙げると、第1問は三角関数の方程式を解く問題。正弦の意味を正しく理解しているかが問われた。最後の設問は正弦を余弦に置き換えて考える出題で難しく感じた受験生が多かったであろう。
第2問は水草の増え方を考える問題。常用対数表の使い方を練習していた受験生は解きやすく感じたであろう。第4問は格子点の個数を数える問題。設問ごとに図形が異なるが、考え方は同様であり、取り組みやすい。
第5問は、収穫されるレモンの重さについて統計的に考える問題。仮説検定の手順は問題文に示されてあり、その手順の通りに計算すれば解けたであろう。第6問は球面上の3点が正三角形をなす条件を考える問題。空間ベクトルの内容であり、誘導に沿って丁寧に計算する力が試された。